目を覚ませよ、サムライ

あ、はい。おはようございます。
といことで、サムライを観てきました。


実はブルーレイも10年近く前に買って一度観たきり。
「シーン」とした映画だったよなー。
ドロンらしい破滅型の主人公だったけど、情熱が表に噴出することもなく… で、メルヴィルの様式美と言われてもなぁ… といったところで、それっきりでした。

それが今回4Kリバイバルとのことで、せっかくですから、このお祭りに参加せねばで出かけました。
これが初日の角川シネマ有楽町夜の部。

確かに画は綺麗ですね。

4K やリマスター版の醍醐味は何度も言うように「青」の発色ですが、メルヴィルの色温度が低くダークな色調の中でも、街の景色の中の青がしっかり映えてましたね。

それとシトロエンのグレーのボディとその鉄板の感じが伝わってくるよう(これホントですよ。刑事コジャックでも駐車場のアメ車の鉄板の厚さが伝わってくるリマスター映像に感心した覚えがあります)。

オープニングに、大量の鍵束から一つ一つ外して周りを見渡しながらシトロエンDSを始動させる。時代とフィルムノワールならではの、この映画で一番印象的なシーンでしたそうでした。

DSをパクって早々、信号で隣に停車したカワイコちゃんを見てもジターヌ(GITANES)を咥えたまま表情一つ変えずさっさと行っちゃうなんて、ンも~、普段なら絶対そんな事無いっしょ!きっと大ニヤケ即発動のくせにぃ。カワイコちゃんアヒル口になっちゃってんじゃん!

あとそうそう、「死んでからも(ガスの)においが鼻について取れない」でおなじみのオルフェのウルトビーズ(フランソワペリエ)が警部なんですよね!

という感じに、そうだったそうだったと断片的な記憶がよみがえって幸先良い出だしでしたが、実は仕事終わりに上映時間までまだ間があるからと、後で紹介する、日本各地の地酒を枡に置いたコップに自分でドボドボできて各種おいしいトッピングがセレクト可能なお蕎麦も食べられるという、呑ん兵衛と食いしん坊の欲求を叶えるサービス店で3杯もひっかけてしまったので、途中から見事に寝落ち。

はっと目が覚めるとピストルをぶっ放すシーンというのを何度か繰り返し、うろ覚えの筋も確認できずといった体たらく。

むうぅ、抑えた様式美の中で世捨て人と化した殺し屋ドロンの、最後の青白い炎が潰える2日間の記録を眼前に、惰眠に拭けるとはなんと情けない奴だ!貴様には日本酒もそばも語る資格など無い!良いか、士郎!!

はいはい、わかりましたよ。
そんなこともあろうかと、いや、そんなんではなくて、いまいち以前からこの作品にさほど魅力を感じていなかったゆえ、このサムライ4K祭りでがっつりそれを味わってみようと思っていたので(地酒とそばはクリア)、もう一つの劇場も予約していたのです。

ここ数年、数々のドロン作品を鑑賞してきた、我がドロン殿堂、新文芸坐でございます。

久々の池袋の夜。
東口を降りてやまやの隣の新文芸坐へ。となれば、ここに寄るのがいつものコース。
だってセットになってるんだからしょうがないね。
ということで、これまた上映前にご馳走様。
リーズナブルなお値段で2.7合吞んで生ガキも食っていい感じよ。

ってまたイイ感じで寝ちゃうんじゃないの?

ぬはは、ご心配召さるな。

新文芸坐は居心地が良くって、フカフカの椅子も雰囲気も大好きなんですよ。
しかも上映前にずーっと「冒険者たち」(これもサムライと同様音楽はフランソワドルーベ)のサウンドトラックが流れていて、静かなわくわく感が途切れませんでした。この辺はさすがですね。
サスペリア2の時もアルジェント作品のサントラ集が流れていたりと、わかってらっしゃる。
予告編には「エリス&トム」が出てきたり、ウキウキが止まらん。
今回はただの一度もコクリともせず、ばっちり集中して鑑賞しました。

と、しかしそこで気づいたのですが...

角川シネマ有楽町に比べて、用語の使い方が正確ではないかもしれませんが、
・精密度が荒い
・彩度が低い
を感じてしまうのでした。

どちらの劇場ももちろん4K対応ですが、プロジェクター等の個性なんでしょうか、どうもそう感じざるを得ません。
上映用に使用している素材(ディスク?)は一緒だと思うんですけどね。

じゃちょっとAIに聞いてみましょう。
こういった専門的な、技術的なことはAIに聞いちゃうのが一番ですよ。
人間が得意な、想像、妄想、都市伝説、超常的な発想、クマさん八っつぁんの与太話… と対極の立場で、一瞬で情報かき集めてくれるんですからね。

例えば、昔の銅線は現在のものと質が違うから音が違うってどうなのよ?ジミーペイジも言ってたぜ。とか質問すると、50年代まではホントに製造方法が異なるので、出来上がった銅線自体別物で色んなことが違うのよ、なんてことがわかってビックリとか。
ぜひやってみてください。

で、4K についても聞いてみるとまたいろいろ答えてくれます。

その中で、
ネガとポジでは情報量がダンチで、最強はオリジナルカメラネガなんだとか、劇場に関しては、プロジェクター、光量、黒レベル、スクリーンの反射特性で見え方が異なるんだとか。
なるほどねー。

劇場の個性と観る人の趣味ってことですかね。
ただ、
昔の映画は綺麗な画より、粒子が荒い方が味があっていいんだよねー
なんてのはどうかと思います。
先程AIの答えにあった、オリジナルカメラネガに収められたアナログMAXの情報量をもとにプリントして上映がオリジナルの画質なんですから、もしそれを目の当たりにできたら、「粒子が粗いから味がある」なんてことは、映画を作っている立場からすると「なに言っちゃってんのチミ〜⁈」であり、どこかに吹き飛んじゃうと思うのですがドデショ?

でもまぁ、しこたま酔っ払ってたせいで、何故か視覚が異常に覚醒して、としやオリジナルの補正モードが発動していた可能性も無きにしも非ずなので、も一回、日をあらためて角川シネマ有楽町に行ってみました。つまりお祭り3ラウンド目。
流石に今回は、地酒&そばは観た後にしましょう。

でも少し時間がありますねと、
吉野家で牛皿と冷酒。
この組み合わせやってみたかったんですよね。
昔「お酒は1人2本まで」の鉄の掟があった頃の吉野家で、早朝から目真っ赤にして牛皿で酒飲んでるおとっつぁんとか結構いましたよね。
で満を辞して劇場入り。
物販のコーナーがあったなんて、なぜか前回は気づきませんでしたのでちょと拝見。

お土産にTシャツを買いました♪

して、肝心の画質はというと、やはりこちらの方がキレイですね。
シトロエンDSの何とも言えないグレーと、ロゴマークのごとく中央で折れ曲がったボンネット両サイドのグレーの色の変化、鉄板の感じが結構リアルです。そして街中の青、精密さは角川シネマ有楽町の方がやはり上です。
ん〜、これは致し方ないことなのか。
この画で新文芸坐で観ることができればベストなんだけどなぁ。と、悶々としながら角川シネマを後にしました。

で、忘れてるわけないじゃないですか!
上映前に我慢していた(一部除く)キュイジーヌを行うためにいそいそと移動。

さぁどうですか。
処は丸の内南口、ガード下に昨年オープンした、「立ち飲みよもだそば」でございます。

ほれほれ、日本各地の純米酒一升瓶を、ショーケース(全面ガラスの冷蔵庫の事をこう呼ぶそうです)からおもむろに取り出し、同じく冷え冷えのグラスと枡セットに自分でトポトポできるなんて夢のよう!
自分で注いでるのに「お〜とっと」なんつってね。

今日は最初っから春菊天せいろ。
手前の小鉢は「すんき」という、赤カブの葉を塩を使わずに乳酸発酵させた独自の漬物で、長野県木曽地方に昔っからある伝統的な発酵食品なんだそうな。
おっしゃる通り発酵した香りが強く、塩気はないのですがこれは酒のアテに最高ですな。
体にも良さそう!
"Have another glass"と脳内パトリックマギーに言われるまでもなく、2杯目をトポトポ。
こリャ美味いねぇー。


締めにはもちろん、よもだ名物「インドカレー」を。
ほんのり酸味があってさっぱり食べられるんですよね。
はぁーウマかった!

AIと違って、お腹が満ちたらムラムラと次なる欲求や色んな考えが湧いてくるのが人間の素晴らしいところで、
・有楽町で2回観て、角川のスクリーンの画質が良いのは判った。
・でも大好きな新文芸坐のスクリーンの魅力って何だろうなー。まだ気づけていないこだわりとかあんのかな?
・上映前に幕が左右ににぎにぎしく開くのがインだよな。
・回転寿司以外にも新文芸坐セットグルメを開拓してみよっかな。
なんて、睡魔と一緒に電車に揺られて帰る中、尽きることのない考えを巡らすとしやであった。

で、ここで終わらないのが興に乗ったこのブログのイイところ。
も一回、新文芸坐の画質を検証してみようじゃないの。
実は、サスペリア2のUHD発売記念上映の時も画質のグレードアップを感じずちょっとがっかりした私としては(まぁあれはARROWのマスターが中途半端だったこともありますが)、お気に入りの映画館(名画リバイバル上映に特化した)でありますから、万が一の妙な名画座ドグマ(昔の映画は暗くて粒子が粗くていいんだetc.)に陥っていてほしくないという一念で、ゴールデンウィークの朝も早よからあの劇場へ馳せ参じたのです(今日はサムライの最終日)。

流石に10時前はどの飲食店も営業開始前で、開いているのは立ち食い蕎麦屋さんくらい。
ん〜蕎麦は次のよもだまでお預けでいいっしょ。ということで新文芸坐に到着。

エリス&トムの告知も出ていますね。

ロビーにはポスターがずらっと。
向かいの壁が反射しちゃってますが、この一番左側のB2版が売ってましたのでお土産に購入。

入場の時にポストカードをもらいました。
さてさてどうでしょう。今日は最初の上映だからか、幕は開いてましたね。

あれっ!
画が明るい!ドロンの顔もくっきり、シトロエンDSのほんの僅か赤みというかサビ色が入っているようなグレーが見事に眼前に広がっているではありませんか♪ 青もキレイです。
前回感じた精密度や彩度は明るさの度合い(光量?)だったのでしょうか?
午前中だから?まさかね。調整したのでしょうか?
やはりやり様はあるという事ですね。
とにかくめでたしめでたしで「サムライ」新文芸坐最終日を締めくくれて何より。

角川シネマ有楽町はまだ上映中、日本全国は順次これからのところも多いので、みなさんぜひドロン「サムライ」祭りに足を運びましょう。
わざわざ時間を決めてお出かけするのってイイですよ。
お気に入りのグルメスポットを見つけたり。

ということで、上映中からお腹が鳴って仕方なかったので、新規開拓はこの次にして、いちばん近場のいつもの回転寿司へ。
ごちそうさまでした。
帰って「ビッグガン」でも観ましょか。同じ殺し屋やめます話でも、こっちの方が好きなんです。カルラグラヴィーナも出てるしね。
それともジェフ繋がりで「ジェフ」にしましょうか。
パンパンになったお腹をさすりながら、ゴールデンドロンウィークの過ごし方に思いを馳せる今日のとしやであった。


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